「唯一無二の一杯」を提供するためには「唯一無二の豆」が必要だ。だから赤道直下の国々を旅し、厳選された最高の生豆を探し求める。ブラジル、コロンビア、ガテマラ、エチオピア、インドネシア…産地は違えど極上のアラビカの赤い実との出会いを期待する。一粒一粒手摘した生豆は、産地に流れる水で洗う。なぜか相性が良いからだ。そして照りつける太陽で自然乾燥させたのち、独自のセオリーでブレンドする。ブレンドの目的は、新しい味の創造。各々の豆の欠点を補うのではなく豆の個性を引き出す技がSTREAMERのブレンド論だ。チェーン店やワンコインのコーヒーでは当たり前になってしまっている防腐剤、増量剤、そして香料加工。それらには頼らない。STREAMERでは豆の組み合わせでコーヒーに立体感を出し、味を引き出し、深みを持たせる。世界最高峰のワインもウィスキーもブランデーも、多くが同じブレンドである。

絶妙なバランスに調合したブレンドは次に焙煎されていく。焙煎はコーヒーそのものが持つ生命力を最大限生かす瞬間。STREAMERではそれを「火の洗礼」と呼ぶ。経験豊かなローストマスターが、片時も目を離さず焙煎過程を見守り、中火で通常の倍の火入れ時間をかけ、豆を最高の状態へと仕上げて行く。豆の魅力を最大限引き出す“煎りのピーク”と“香りが立つピーク”が重なるわずかなタイミングを見極める。酸味、苦み、そして甘みがぶつかり合い交じり合う、ぎりぎりの瞬間。最上の香ばしさが焙煎所に広がる。その後、少し寝かせて落ちつかせる。喉を通った瞬間、清涼感が漂うさわやかな気品を持ったブレンドの誕生だ。

だから次STREAMERを訪れたら、まずはブラックを。ドリップでも水出しでも、エスプレッソまたはアメリカーノでも。隠し事の出来ないブラック。その一杯のコーヒーが豆そのものだから。濃厚でとろりとした印象なのに、飲みおわったときは口の中がすっきりする。柔らかく酸味があり、静かな香りを楽しめる。またはラテでもカプチーノでも、STREAMERの豆のその実力を存分に発揮する。２１gの豆に対して３００㎖のミルク。十数倍のミルクを注ぎ混ぜても、STREAMERの豆は、唯一無二の負けない豆である。